第1章:はじめに|右手骨折のその後、生活はどうなった?
以前の記事で、利き手である右手を骨折してしまった私の「不便すぎる日常」についてお話しました。
あのときは心の余裕もなく、「どうしよう、どうやって生活すればいいの?」と不安でいっぱいでした。
でも実は──本当に大変なのは、その後の毎日でした。
骨折した直後は周りもとても気にかけてくれましたが、数日経つと生活は続いていくもの。
左手だけで家事をこなし、日常を回すというのは想像以上にしんどくて、「これ、いつまで続くの…?」と心が折れそうになることもありました。
この記事では、そんな中で見つけた「便利だったアイテム」や「実際に役立った生活の工夫」をまとめてご紹介したいと思います。
同じように「片手しか使えない生活」に困っている方へ、少しでも参考になれば嬉しいです。
第2章:食事・家事・身の回りのこと…片手生活で困ったこと
骨折して右手が使えなくなってから、生活の中で「こんなに右手に頼ってたんだ…!」と気づくことが本当に多かったです。
ここでは、私が特に困った「家事」「身の回りのこと」「連絡手段」についてお話します。
🔸 掃除はやる気が出ない。でもやらなきゃ…のジレンマ
片手だけだと、掃除機を引っ張るのも重くて大変。
何より、動くのが億劫で「掃除する気力」すら起きませんでした。
だから私は、「短時間で終わる・軽い掃除道具」に切り替えました。
- クイックルワイパー(片手でスイスイ)
- 小さめのハンディモップ
- コロコロ(フローリングでもOKなもの)
ほんの3分でも「きれいになった」と思えるだけで、気分が前向きになります。
掃除に関してはこちらの記事はどうぞ ➡ 【骨折経験から学ぶ】利き手の右手が使えない時の掃除の対策
🔸 食器洗いは「動かさない工夫」で片手OKに!
一番困ったのが食器洗い。
右手が使えないから、食器を押さえることができず、お皿が動いちゃうんです。
そこで私は、洗い桶にお皿を沈めて固定し、そのままスポンジでごしごし洗う方法に落ち着きました。

「桶の中で洗う」だけで、片手でもかなり洗いやすくなりました!
🔸 包丁はなるべく使わず、使うときは「ひじ技」!
料理も大変でした。
特に包丁は、怖いし、滑るし、正直あまり使いたくなかったです。
でも必要なときは、骨折した右腕のひじで食材を押さえて、左手で包丁をゆっくり垂直に動かすようにしていました。

なるべくカット野菜や冷凍ミールを活用して、負担を減らしていました。
🔸 スマホでタイピングできない!救世主は「音声入力」
骨折中、スマホで文字を打つのもひと苦労…。
特にLINEでの連絡やメモを残すとき、「もう無理~!」と投げ出しそうに。
そんなとき助けられたのが、iPhoneの音声入力とボイスメモでした。
声でメッセージを入力できるだけで、驚くほどストレスが減ります。
▶ 詳しい使い方はこちらの別サイトにまとめています
【簡単&無料】iPhoneの音声入力+ボイスメモで手軽に文字起こしする方法とは?
🔸 車が使えない間は、歩いてお買い物
ケガの直後は車の運転もできなかったので、食材や日用品の買い物は歩いて行きました。
正直、重い荷物を持っての帰り道はキツかったです。
でも、「歩くのもリハビリになる」と前向きにとらえて、買い物ついでにちょっと散歩気分も味わっていました。
▶ こんな記事も書いています
歩くのは健康にいい。歩いて楽天ポイントゲット
「できないことが多すぎる…」と思っていたけど、
視点を変えて、やり方を少し工夫するだけでラクになることもたくさんありました。
第3章:本当に使ってよかった便利グッズ7選
骨折中の生活で「これは助かった!」と心から思えるアイテムがいくつかあります。
どれも特別なものではないけれど、“片手でも使いやすい”というのが共通点。
今回は私が実際に使ってよかった、7つのアイテムをジャンル別にご紹介します。
🍽️ 1. すべり止め付きトレー
- おすすめポイント:片手でお皿を運んでも滑らない!
- ケガをしてから、片手でお盆を持つだけでもヒヤヒヤ。
すべり止め加工のあるトレーは、置いたお皿がずれにくく、安心して使えました。
📌 楽天
📌Amazonでも買えます。こちらから🍽️
🧹 2. クイックルワイパー(または軽量フロアモップ)
- おすすめポイント:重い掃除機を出さなくても、サッとキレイに!
- 腕が使えないと掃除がとにかく億劫。
でもクイックルワイパーなら片手でスイスイ動かせるし、掃除へのハードルがぐっと下がります。
🧼 3. シャンプーブラシ(頭皮マッサージブラシ)
- おすすめポイント:片手でもしっかり洗える!
- 髪を洗うのって、両手が使えて当たり前だと思ってたけど…片手だと本当に洗いづらい。 このブラシは持ちやすく、泡立ちも良くて、洗髪のストレスがかなり減りました。
👚 4. 大きめなTシャツ
- おすすめポイント:かぶるだけでOK!着替えが圧倒的にラク
- ケガをしてから、ボタンをはめることはできないことに気がつきました。
かぶるだけのシャツや、大きめなTシャツに助けられました。
📱 5. スマホスタンド
- おすすめポイント:置いて使えるから両手いらず!
- スマホを片手で操作するのって意外と重労働。
スタンドに置けば、音声入力やビデオ通話もラクラクでした。
🔪 6. 電動ナイフ or ハサミ型キッチンツール
- おすすめポイント:包丁をできるだけ使わないために!
- ケガの状態では包丁が怖かったので、ハサミで代用できるキッチンツールを使いました。
冷凍野菜などをそのまま切れるのも◎。
💪 7. アームスリング用 肩パッド
- おすすめポイント:長時間の着用でも痛くなりにくい
- 固定具って長くつけると地味に痛いんですよね。
私はパッド付きのカバーを使って、肩や首の痛みを軽減しました。
正直、最初は「いまさら道具に頼るのもなぁ」と思っていました。
でも使ってみると、そのラクさにびっくり。「使えるものはどんどん使おう」という考え方に変わっていきました。
第4章:周囲に頼るときの気持ちと工夫
骨折したことで、「誰かに頼る」という場面がこれまで以上に増えました。
正直、それが一番つらかったかもしれません。
「これ、お願いしてもいいのかな…?」
「迷惑に思われてないかな?」
そんな気持ちが頭をぐるぐる回って、声をかけるのも躊躇してしまう毎日でした。
💭 遠慮と感謝のあいだで揺れる日々
右手が使えないと、自分ではどうにもならないことも出てきます。
家族や友人にお願いするたびに、「これぐらい自分でできたら…」と落ち込むこともありました。
でも、あるとき友人に言われた一言で、少し気持ちがラクになったんです。
「頼ってくれて嬉しいよ。必要とされてるって思えるから。」
その言葉をきっかけに、「頼ること=申し訳ないこと」ではないと、少しずつ考えを変えていけました。
🌱 小さな「ありがとう」を言葉や形で伝える工夫
誰かにお願いしたときは、「ありがとう」をしっかり伝えるように心がけました。
- メモに書いて渡す(音声入力を使って)
- LINEで短く感謝のメッセージ
- お礼にちょっとしたお菓子を用意しておく
ちょっとしたことでも、相手の笑顔を見るとこちらの心もあたたかくなります。
🤝 自分の「できること」で支え返す
お願いするばかりでなく、「自分にも何かできないかな?」と考えて、
たとえば「口で指示を出す」「調べものを代わりにやる」など、小さな役割を自分に持たせるようにしていました。
不思議なことに、「できることがある」と感じるだけで気持ちが前向きになったんです。
骨折をして、「人に頼る」ことがいかに大切か、身をもって学びました。
無理にすべてを自分で抱えず、支え合うことの大切さを、心から実感しています。
第5章:片手でできる生活の知恵|やってよかった工夫集
右手が使えない生活の中で、たくさんの「できないこと」にぶつかりました。
でも、そのたびに少しずつ「別のやり方」を見つけていくことで、前よりも気持ちが軽くなる瞬間が増えてきました。
ここでは、実際にやってみてラクになった、片手生活の小さな工夫や便利なアプリをご紹介します。
🍴 食事は「フォーク生活」でのりきる!
箸は慣れているけど、骨折中はとにかく使いづらい。
そこで私は思い切ってフォーク生活に切り替えました。
普段の食事ももちろん、なんと結婚式の披露宴でも特別にフォークをお願いしたんです。
スタッフの方が気を利かせて、食材を小分けにしてくださり、フォークでスムーズに食べることができました。
「利き手が使えない」と伝えるだけで、こんなに優しく対応してもらえるんだ…と心があたたかくなった出来事でした。
もちろん、箸を補助する便利グッズもあとから取り入れました👇
▶ 詳しくはこちらの記事で紹介しています
【骨折経験から学ぶ】利き手の右手が使えない時の便利グッズ8選
🗣️ Siriを活用して「話して検索」
これまでSiriはあまり使っていなかったのですが、右手を骨折してからは検索や操作の救世主になりました。
- 「Hey Siri、◯◯を検索して」
- 「○○さんにLINEを送って」
- 「今日の天気は?」
など、話しかけるだけで多くのことが完結します。
最初は恥ずかしさもありましたが、慣れるともう手放せません(笑)
🔄 音声入力も日常に取り入れて
LINEの返信やメモも、音声入力で代用できると本当にラクになります。
指が動かせないと、ちょっとした連絡すら面倒になりがち。でも、声だけで入力できる安心感はとても大きかったです。
▶ 詳しく使い方をまとめた別サイトもどうぞ
【簡単&無料】iPhoneの音声入力+ボイスメモで手軽に文字起こしする方法とは?
「今までのやり方」にとらわれず、
「いまの自分ができる方法」を探すことが、片手生活を乗りこえるコツでした。
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第6章:ちょっと聞いて!私の失敗談(焦ったこと)
骨折中の生活は、できないことだらけ。
笑えるような話もあれば、あのときは「どうしよう…!」と本気で焦ったことも。
ここでは、そんな“片手生活のうっかりハプニング”をちょこっとだけシェアします。
☔ 傘がさせない…ずぶ濡れになった日
ある日、急な雨が降ってきて、バッグから傘を取り出したものの──
「…あれ?開けない?させない?えっ、えっ⁉」
片手しか使えない状態では、傘を広げること自体が大仕事。
ようやくさしても、バッグも持てず、服も濡れて、もう笑うしかない帰り道でした。
👔 服のボタン問題にイライラ…
「ボタンって、こんなに難しかったっけ?」
右手が使えないと、ボタンを留める・外すという単純な動作が地味に大変なんです。
時間がかかるし、焦るし、途中で「もう着替えたくない…」と投げ出しそうになったこともありました。
前開きの服でも、スナップボタンやマジックテープタイプを選ぶようになりました。
🫙 瓶のフタが開かない!今でもまだ…
ジャムの瓶、調味料のキャップ、ドレッシングのふた…。
「回して開ける系」のアイテムが鬼門でした。
力が入らないし、滑るし、何度もタオルでくるんで挑戦しては諦めて…の繰り返し。
実は今でもまだ、少し力が足りないので開けづらいです。
こういうのって、回復してもすぐ元通りとはいかないんですね。
👟 靴ひもがしばれない問題
「外に出よう!」と思ったときに気づいたのが…
スニーカーの靴ひもが結べない!
ほどけたまま無理やり履くのは危ないし、しゃがむのも一苦労。
このときは、靴ひもを使わないスリッポンや、マジックテープの靴に助けられました。
小さな「できないこと」が重なると、心がふっと疲れる瞬間もありますよね。
でも、こうして振り返ると、「あのときは大変だったけど、なんとかやり過ごせたな」と思えます。
第7章:まとめ|今、誰かに伝えたいこと
利き手が使えないというのは、想像していたよりもずっと不便で、
そして、それ以上に「心のエネルギー」が削られる毎日でした。
できないことばかりが目につき、誰かに頼ることに申し訳なさを感じて、
ときには落ち込んでしまうこともありました。
でも、そんな中で少しずつ「できること」も見つかってきました。
- フォークを使えばごはんが食べられる
- Siriに話しかければ検索もできる
- 便利なグッズに頼ってもいい
- 誰かに「助けて」と言ってもいい
何よりも、「今できるやり方で、今を乗りこえる」ことがいちばん大切なんだと思いました。
このブログを読んでくださっているあなたも、もしかしたら今、
同じように片手での生活に苦労していたり、不安な気持ちを抱えていたりするかもしれません。
そんなあなたに、少しでも「大丈夫、一人じゃないよ」と伝えたくて、この記事を書きました。
完璧じゃなくていい。
うまくいかない日があってもいい。
工夫したり、人に頼ったり、甘えたりしながら、ゆっくり進んでいきましょう。
